日本ガルテン協会のお庭見学、今回は奈良、京都です。ハイライトの金閣、銀閣、嵐山は折からの紅葉が秋の陽光に映えて、輝くばかりの美しさです。錦のごとくなんてどこかで聞いた様な台詞を書くのも恥ずかしいのですが、正直な所ではあります。日本の観光地なんて汚い看板と下品な土産物屋ばかりで見に行く気も起らないなんて思っていましたが、嵐山も桂川を少し遡り、金閣・銀閣も境内に入ってしまえば土産物屋もありません。いや〜大した物でした。
銀閣の砂で造った円錐や模様は江戸になって池の泥をさらっても置く場所がなくて困ったあげく、既に多かった観光客の目を魅こうとでっち上げた代物で足利義政の作庭とは関係が無いそうです。
日曜を外して月曜に行ったのですが、人、人、人でおよそ静かな観賞とは言いかねるものでした。修学旅行でぞろぞろ並んで見た時より酷かった気がします。西洋東洋併せて外人さんが半分近く。その分昔より混んでるみたいな気がします。この御時勢ですから、東京では見なくなった中国からの観光客も多いのに驚きました。
ここまでは他の旅行でも行くでしょうが、今日紹介したいのは観光コースに載らないこの二つ。一つは上賀茂の西村家庭園、上賀茂神社の神官錦織家の旧宅だそうです。もう一つは泉涌寺来迎院、泉涌寺は初めてでしたが予想外に大きくて立派なお寺でした。その脇の小さな書院と庭が大石内蔵助によるものだそうです。小さなお庭ですが、有名な所は行き尽くしたという方にはお薦めしたいと思います。
上の写真は銀閣で下の写真が西村家。西村家の脇を流れる明神川がとても綺麗ですが、何せ水面が近い、道路面から30〜40センチぐらいでしょうか、あれがもう1メートル深ければドブ川の様であの風情は失われてしまいます。夏に行った広島も京都の鴨川も水面が近くて街の中の川が魅力的です。高いコンクリートばかりの東京の護岸工事には大雨の時の水量などの根拠があるはずですが、どうしてこんなに低い土手と近い水面が出来るのでしょうか。
PS
松尾大社はお酒造りの神様として有名だそうです。ここには昭和を代表するモダーンな日本庭園があります。人の造ったお庭は当たり前に見えますが、これを見ると新しい庭造りがどんなに難しいものか分る気がします。御覧になった方がいたら御意見を伺いたい所です。
今日のテレビで言ってましたが、今年は猛暑と秋の雨の御陰で特別に紅葉が綺麗なのだそうです。上手くすれば12月の頭まで保ちそうだとの事です。京都で無くても良いと思います。今年はわざわざのお出かけを薦めます。