一日の夜、どこも同じ様な正月特番に飽きて、あちこちのチャンネルを捜していたら、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートでバレンボイムが新年の挨拶をしていました。
中東に平和をとは言いませんでした。良く聞き取れなかったのですが、中東をあるべき姿にと言う様な事を言いました。
これは聞き流してしまうと、彼も同じ様に平和を望んでいる様にも聞こえますが、ユダヤ人の彼は、ひょっとすると私とは逆の事を言っていた可能性があります。
随分と評判の悪いナチスと日本ですが、もう何十年も他所に出て行って人を殺したりはしていません。(又やりたいと手ぐすねを引いてる人もいるようですが)
今時こんな暴挙をイスラエルに許して良い物でしょうか。
その後は映画でヴェニスの商人をやっていました。ここ何年かその演技がトゥーマッチに思えたアル パチーノの臭みが良い方に出ていました。
昔は、肉を取っても良いが血の一滴も流してはならない、なんてタンカに快哉を叫んだりしたのでしょう。
昨日はそうはなりませんでした。逆に嫌な気分になりました。
西欧社会の中、明らかなユダヤ人差別とそこにあるヒエラルキーを前提にした、茶番です。結局、弱い立場の人間からの借金を踏み倒す話に見えました。
根の深い対立に救われない思いがします。原因を作った英米でなしに何故ガザの人達が苦しまなくてはならないのでしょうか。
中国.韓国といった仲の悪い隣人との軋轢も、明日イスラエルの戦車やミサイルが降って来る訳ではありません。不況とは言いながら地球の反対側で穏やかな正月を迎えることの出来た私に、何か出来る事は無いでしょうか。
アラブのテロが原因だとの意見もあるでしょう。無責任なイスラエルの建国に最大の原因がある、更にはそれでも足らずに周囲に拡張占領を続けている事の方が大きいと私は思うのですが。
バレンボイムはエドワード・サイードと親交があり、バレンボイム・サイード基金の設立とパレスチナ音楽院への支援を行っています。2002年にはイスラエル軍の制止を押し切ってヨルダン川西岸地区に入りコンサートを行っていますし、イスラエル・アラブ混成オーケストラの設立にも尽力しています。
中東をあるべき姿にと言っていたとすれば、嘗てパレスチナで、ユダヤ系住民、キリスト系住民、アラブ系住民が共存していた時代のことを言っていたのかも知れません。
投稿情報: iGa | 2009-01-08 20:17
日本人全てがトージョーだった訳でも、ドイツ人全てがヒトラーだった訳でも無かった事を、連合国側の人間が知るのは難しい事でした。
と言うのは、何十年も昔の話です。
イスラエル国内の世論と言った一方的な情報に惑わされ、この情報のあふれた現在に同じ様な間違いを犯したのは全くの不勉強と言わざるを得ません。
教えて頂いて本当に有り難うございます。
正直に言えば、イスラエルの人間全てが侵略と人殺しの悪魔にも私には思えます。昔日本がどう思われていたのか良く分かる気がします。
投稿情報: kawa | 2009-01-09 01:47