オール真空管による3ウェイマルチを目指した時もありましたが、ウーファーはQUAD606で良いかなとも思い始めました。(左右に一台づつの606をあてがう様にしてから、左右を一台のステレオで使っていた時の不満がいくつか解消されました。)
フルレンジのESLを使い出して、マルチアンプをお休みしている内に使わないアンプはオークションに出そうかなと思いました。しばらく使っていなかったアンプの埃を払ってチェックをしたり磨いた後、手放す前に聞いてみたくなりました。最初は無銘の中国製300Bで鳴らして見ました。あぁこんなものだったかな などと思いました。
虎の子WE300Bを挿したら、ラフで煩いと感じていたフィービ・スノウのライブが白熱のライブになりました。今まで訳の分からぬ呪文だった英語の歌詞がいきなり意味を持って聴こえて来ました。昨今のWE300Bの高騰ぶりには如何なものかとも感じていたのですが、確かな御利益もある様です。
私のものは再生産ですが、以前のものは別物だそうです。さらに刻印や300Aはもっと偉いのだそうです。あまり関わりになりたくない世界ではあります。(なれない世界といったほうが正確です。)
私自身もキットや、雑誌の製作記事を読んでの自作もやりましたが、このアンプ(人様の自作ですが)を見てから自作をする気が失せました。シャーシのレイアウトはまさしく伊藤喜多男流です。(伊藤さんの300Bシングルアンプは幾つか見た事があります。トランスはその都度色々ですがシャーシレイアウトはいつも大体同じです)デールやマロリーと言った部品の選択、レイアウトに配線の巧み、私には到底手の届かぬ世界です。
手放すのが惜しくなってしまいました。どうした物でしょうか。
PS 誤解を招く所がありました。伊藤さん作ではありません。伊藤さんの文法に忠実と言う積りでした。