ロンドンを舞台にした映画の中で貴族に取り入る手段として、オペラが取り上げられていました。ウディアレンの映画だったと思います。アメリカ人の目を通しての評価をどこまで真に受けて良い物か難しい所もあります。けれどロックコンサートに行くよりずっと御ハイソな記号として扱われていました。日本でも梨園などと称して歌舞伎を有り難がる雰囲気が有ります。やる方も見る方にも鼻にかける所がある気がします。林真理子辺りはそこいらに敏感です。
私にはオペラ、京劇と歌舞伎はとても似た物に見えます。
それまでの王侯貴族や教会、寺社に頼る事で生きて行けなくなった河原乞食が相手を替えたのが始まりです。市民社会と言うよりは大衆社会の成立が大きな要因です。この辺りの社会的な構造と大衆に受ける為なら何でもありの下世話さが3つに共通する仕組みに思えます。ウンコが大好きモーツアルトとバッハの違いと言ったら怒られるでしょうか。お下品モーツァルトこそが洗練の極みに達した事でオペラや歌舞伎に対する悪意と取られる事に言い訳が出来るでしょうか。
そんなに高尚な物かなぁ。お高く止まって本来の下世話さを無くしてしまったら自らの存在理由を失う事にならないでしょうか。オペラが本当に好きな人ってこうした楽しさを知ってる人なんじゃないかなぁ。お高く見せる為にオペラを見る人って本来のオペラの楽しさと別な所を見てるんじゃないかなぁ。
お上品を気取るのは筋違いと思いますが、ある種の洗練を積み重ねて来た事も事実です。浅草オペラ辺りと同じ扱いは不当でしょう。
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