そんな人達がみんなで夢中になって遊んでいるのは古いホンダカブです。
釣りでもヘラ鮒がどうしたなんて話しを聞いた事があります。
散々、言われ尽くされている話ですけれど、三極管シングルとフルレンジ一発にも同じ様な世界があるんですね。
安く手に入れたプリアンプを今のマルチアンプシステムの中に入れて試して見たいのですが、いじる所が多くなって厄介です。音質のテストは諦めました。DACとプレイヤーからの出力を引っ張って来て、プリから後は余っている300Bのシングルアンプとアルテック417一発を繋いで見ました。プリアンプが動くかどうかだけのテストですからワイヤー類もまるで気にしてません。とうの昔に放り出した切れ端ばかりです。300Bも一番古い中古の中国製です。
驚きました。なんて言うんでしょうね、ずっと音がダイレクトに出て来る様に感じます。15インチウーハーとマルチアンプの様に部屋全体を等寸大の音場にくるんではくれません。スピーカーの間に出来た小さな世界の中にこちらから頭を突っ込むぐらいの気持ちでないと見えて来ない世界です。けれどびっくりする程直接的です。ぎゅうっと濃い音像が立ち上がります。ダイナミックレンジも周波数特性も威張れた物ではありません。以前に一度、同じスピーカーにスーパーウーハーとツイーターを足して見た事があります。上手くは行きませんでした。i-tunesのイコライザーで上と下を持ち上げればそう不自然でもありません。前よりずっと上手く行きました。これはこれで本当に素敵な世界です。
スピーカーは30センチじゃなくて16センチの方が良いのかな。出力管は300Bじゃなくて45ですかね。6BQ5の三結だったりする方がへら鮒かな。
先日RMEの講習会ではパソコンとfireface400が一台づつ、あとはジェネリックの小さなパワードスピーカーでおしまいというシステムに魅かれました。総身に知恵の回りかねるマルチアンプなんて始めると一方で簡単で小さなシステムが素敵に見えて仕方がなくなります。
注記
アルテック417 (38センチの416、30センチの414が有名です。同じ30センチの414にメタルのセンターコーンを付けてフルレンジにした様です。日本のエレクトリではカタログに載せていません。オーディオというより構内放送用みたいです。)