i-tunesの音楽ライブラリでは、いつもジニアスが関連するお薦めを並べています。レコードやCDを買うより安い事が多いと思います。
フルアルバムズなんてサイトからは、MP3なら幾らでもタダでダウンロードが出来ます。必ずしもお好みのアルバムがタダになっているとは限らないし、時間も掛かります。音質もMP3ゆえの限界があります。
欲しいものがあったらまずタダで手に入る物か確かめてからとは心がけているのですが、ついi-tunesのサイドバーをクリックしてしまいます。
わざわざLP1枚を買ったり、シングルに何百円も払う気が起こらない。けれど安ければ欲しい一曲があります。レコードでもCDでもラジオでも今までの音楽配信だったらわざわざお金を払おうとは思わなかった気がします。
物が全て、安くなったりタダになったりする中で、お金を巻き上げる仕組みがまだ作れる事に感心してます。
他所の国では2000円もしないCDを2800円で売ろうとする日本のレコード会社や、とんでもない値段を吹っかけて来る洋書屋さんに腹を立てていました。そうした訳でアップルの新しい配信システムに飛びついた訳です。この世が全てマイクロソフトの支配下にだってなってしまいそうな時もあったのに、徳俵ギリギリからいつの間にか相手を土俵際まで押し戻した様にも見えます。日本のレコード会社憎しの私には愉快ですが、このままアップルに全てを委ねていい物かは議論の分かれる所かも知れません。
こうして買ったのは村上春樹言う所のスーパーイノセントなビーチボーイズです。いつの間にかとんでもなく偉くなってしまった人の一言で何十年か前の事実が書き換えられてしまう様な気がしています。大事なのは、ほんの数年のスーパーイノセントなビーチボーイズではなくて、天才ブライアンウィルソンの苦悩とペットサウンズだ。こうした意見が間違っているとは思いませんが、世間の受け取り方とは違っていたのでは無いでしょうか。
当時まるで売れなかったペットサウンズについて言えば、ついこの間まで車と女の子の話しかしなかった奴が、いつの間にか髪と髭をのばしたら、インドに行こうかと思うなんて真顔で言い出した時の困惑に似ていると思います。こんな事言わなくても誰でも一度ペットサウンズを聴いてもらえば分ることですけどね。
PS
海辺の兄ちゃんが女の子のお尻を追いかける音楽と海辺の兄ちゃんが深刻ぶった音楽のどちらがお好みでしょうか。私は当時ペットサウンズを買わなかった人達の気持ちが良く分かります。こんなフンヅマリみたいな音楽を期待していた訳じゃない、と言うことだったのでは無いでしょうか。
皆様の御意見を是非伺いたい所です。ごまめの歯ぎしりって奴を残しておきたいと思いました。
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