私自身は手元のオイロダイン、平面バッフルの調整で精一杯。
補強を重ねて行くうち平面と言うよりは、浅い後面開放に近づいています。
そんな訳でバックロードホーンには興味がありませんでした。
佐賀井さんが設計をしている幼稚園の園長先生は大変なオーディオマニアで、JBLのパラゴンや私の大好きなラ・スカラを持っていたり、シーメンスのコアキシャルを伊藤喜多男さんのアンプで鳴らしたりしています。
新しい建物の欄間部分にスピーカーを付けたいのだけれど、欄間の奥にかなりの広さがあってバックロードホーンが作れないかとの御話がありました。
昔集めた記事の切り抜きや、フォステクスでくれた設計資料等を引っぱり出してホーンの設計のお勉強をし直しました。
自分での設計に四苦八苦して検索をしてみた所、世の中には凄いサイトがあるもので、現行のありとあらゆるスピーカーユニットについて密閉・バスレフ・バックロードホーン等数種類の形式で計算がしてありました。
色々なユニットについてのシミュレーションから15インチのユニットの中ではJBLの130AとD130がバックロードホーンに向いている事が分かりました。
参考に日野オーディオでは半分ばらしたオートグラフを見せてもらいました。タンノイやジェンセン、アルテックの同軸型はユニットの奥行きがあってスピーカー室の容積やスロート面積を設計値に近づける事が難しい事も分かりました。
なんとかD130あたりに落ち着かないかと思っていたのですが、アルテック604Eより更に古い604Bなんてユニットを園長先生がどこかから見つけて来ました。
長岡鉄男氏の製作記事に良く出ていたCWホーンがコンスタントワイドの意味じゃないかと初めて気が付きました。平行な両側面に挟まれた一定幅の中でホーンの断面を決めて行く事が、設計を簡単にして、構造的にも無理の無い事が良く判りました。今回は屋根の御陰で奥に行く程低くなってしまいます。本当にややこしい。設計以上に工作が難しい。この図面で大工さんが、作ってくれるかどうか心配です。
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