貸し出す可能性が出て来ました。昨日から引っ張り出して、埃を払って、あちこち磨いて、QUAD専用の接続機材を探して、現用機器と入れ替えました。
昇圧トランスを入れたのを忘れて居てハムが出たり、DAC側の設定を忘れて音が小さいと慌てたり、貸し出す前に予習をしておいて良かったと思います。
前回、試したのは随分前でMAC内のAudirvanaで再生してMYTEK DIGITALのDAC+プリから44+405に繋いで居ました。音のバランスは良いけれど、解像度や音の粒立ちは劣るとの判断でした。
CDplayerやPCaudioでも、解像度の点でIKEDA FR SPUなどのカートリッジに及ばないと思って居ました。何十年か前のレコードの解像度に負けないかも知れないと思う様になったのは、ifiのストリーマーとDACを揃えて、スイッチングハブをオーディオ用にして、LAN接続に光メディアコンバーターを入れた、つい最近です。
山本音響のCA-01と是枝50Sstereoの方が解像度、音の粒立ちで優れているのは変わりません。
けれどアンプに入る前の音の解像度が上がった所為でシステム全体の解像度はこれで十分な気がしました。むしろ音のバランスが良くて、聴きやすく、クラシックや女性ボーカルを聴いているとこちらの方が楽しい気さえします。
万全の自信を持って貸し出せます。これで悪ければアンプに入る前の音源や、出た後のスピーカーの問題だと思います。普通の家庭で家族皆が音楽を楽しむのに大きな箱や大げさな機械を持ち込むのは馬鹿げています。誰もがオーディオマニアになる必要もありません。家庭の中でどうしたら音楽を楽しめるか、必要なのは電気や回路の知識ではなく、常識やバランス感覚なんだと思い知らされます。
ラジオで聴いた一曲に惹かれたり、立派なシステムの音にまるで惹かれなかったり、オーディオで言う音の良し悪しって、音楽の楽しさとイコールでは無い気がします。良い音で聞く事が楽しさに繋がる事が多いのは事実ですが、良い音と楽しさの両方に通じる物差しが無いんですよね。一日聴いている内、全てに一枚薄い膜が掛かっている事とバランスが良くて破綻を見せない事、聴きやすい事がトレードオフの関係にも思えて来ました。