西武線に乗っていたら車内の吊り広告に目が止まりました。何度か申し上げて来ましたが、イラストレーションには 写真にも ファインアートとしての絵画にも 出来ない素敵な可能性が有ると思っています。それは何だと問われても答えは難しいのですが、この絵は例の一つに挙げても良いのかなと思います。架空の世界の楽しさを伝えるのにこの絵より素敵な方法を思い付きません。絵を’リアル’に描くことに走ると印象が重くなったり、表現上のディテールに目が取られたりします。整理された表現方法で陽光の下、軽やかな楽しさが伝わります。決してお高く止まっては居ませんが示す世界の質は高いと思います。上手いなぁ!
と、ここまで書いて、何で惹かれたのか自分の中で解ってきました。子供の頃何度も見た絵本に似た物を感じたからです。This is LondonなどのThis is~シリーズに似た所がある気がします。
何冊かあったこのシリーズの絵本が大好きでしたが、一つだけ東洋人の顔が暗くて汚い黄色に塗られて居た事がショックでした。
PS
その後、上杉さんというイラストレーターは、既に業界で知らない人の居ない実績のある方だと判明しました。こんな人向こうに行けばゾロゾロ居るか?居ないと思います。子供の頃、雑誌ニューヨーカーを見せてもらって洒落た世界が有るのだな、日本とは違う遠い世界の事なのだなと思いました。でも森本美由紀が居たり、こんな人の居る日本はちょっと凄いぞ。こうした厚みは一朝一夕に出来る物じゃないぞと思います。
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