中学の頃、日比谷の映画館で見た覚えが有ります。ドーバーを挟んだフランス側、飛行場には遥か遠くまでハインケルの爆撃機が並んでいたのを覚えています。並べたのは飛ばないドンガラかもしれませんが、ハインケルHe111は良く出来ているし、出て来るハリケーンやスピットファイアは本物に見えました。メッサーシュミットの109も実際に飛べる本物です。唯一残念なのはこの撮影の暫く前まで、スペイン空軍で使われていた109のエンジンが載せ換えられていることです。本来であればプロペラスピナーの上にコブがあって、下のカウルは直線的であるはずです。それはクランクシャフトが上でシリンダーヘッドが下に、DB601エンジンが倒立で載せられている所為です。(これは昔有賀くんに教えてもらいました)だのにスピナーの上にコブが無く、エンジンの下に緩いアールのふくらみが見えます。 それは水冷のエンジンが正立で載せられている所為です。下のYouTubeのコメント欄には、同じことを嘆いている人がいました。ダイムラーではなく、事もあろうに宿敵ロールスロイス・マーリンなのです。
マーリンエンジンのヘッドとクランクシャフト、プロペラ軸との関係をご覧機ください。プロペラ軸の上にコブが無くて、下側の顎の膨らんだカウリングがエンジンの形に依る事が判ります。
一方で本来の、倒立で載せられたダイムラーDB601をご覧ください。プロペラスピナの上からクランクケースの角が飛び出ていて、下に向けられたヘッドの下には膨らみが有りません。
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