15人制で南アフリカに勝って、7人制でニュージーランドに勝って、もう驚かないかも知れませんが、フランスと引き分けは十分に偉業です。今まで何度か良い試合はした事がありますが、大体はコテンパンにされて惨敗して来ました。日本の選択が全て良い方に転がって、フランスの良い所がまるで出なかった。それでも引き分けと言う所に地力の差が見て取れます。明らかに強いスクラムであまり押してこなかった。日本のラックが出来ると早い球出しの邪魔をして来なかった。本来汚いとまでは言いませんが、オブストラクションすれすれのプレイをしてくるフランスが、あまり汚いプレイもしてきませんでした。笛が味方した所もあった気がします。
幾つかの幸運故の引き分けでしょうか。根拠となる良い所もあったと思います。開始早々に飛び出した立川の外を一本綺麗に抜かれました。その後も何本か浅いディフェンス故に一度抜かれると凄く走られてしまう所がありました。けれど概ね速いディフェンスが功を奏していました。相手がそれを待って、タックルさせてから、オフロードパスで繋がれたりすると辛いのですが、それもありませんでした。不用意なキックが減って蹴った時にはラインで押し上げていました。持って生まれて俊敏ってタイプではないと思いますが、リーチ・マイケルの早いディフェンスも効果がありました。(私は好きなプレイです。)個人的なプレイ以外にも全体として日本の良い所が出ていたと思います。こうしたプレイを積み重ねれば世界の人に日本のラグビーって面白いと思ってもらえる気がします。
ワールドカップに向けて、負けて色々な経験を積む事が大事だと思いますが、積み重ねた物が無駄では無い事だとの検証が出来て良かった。ここは素直に健闘を讃えたいと思います。山田・福岡の次のウィングはやっぱりレメキかな。贅沢を言えばもう一枚欲しいなぁ。