手前両側がヴァイオリンで中央がチェロ、左奥がコントラバスで、中央奥が金管・木管、テインパニはその左。変わった並べ方だなと思ってテレビの6番田園を見始めたら止まらなくなっちゃった。好きなオーケストラや指揮者のコンサートが見たくても、ベートーベンの運命と書いてあったら、別の演目の日を探したと思います。CDでも第五を聞くのには少し決心が必要です。大袈裟と言うか面倒くさいと言うか鬱陶しいと言うか、今更ジャジャジャジャーンなんて聞きたいと思うのはかなり珍しい精神状態の時だけでしょう。正直に言えば敬遠気味でした。
大編成のオーケストラに依る 勿体を付けた演奏より、古楽器や小編成による演奏はここ暫く 一つの傾向だとは思いますが、こんな’運命’を聞いたのは初めてです。最後のジャーンを重く伸ばしたりしません。早くて軽くて良く弾みます。有名なテーマ以外の部分も素敵に聞こえました。
大嫌いだったショスタコービッチがチョン・ミュンフンのお陰で、音色の違いやコントラストを抽象画と同じように楽しめた時以来の驚きです。