今考えるとLOOK AT YOURSELFが、なんで対自核なんだか良く分かりません。まだATOM HEART MOTHERが原子心母の方が分かる気がします。でもそうした訳にあの時代の雰囲気が良く現れているとは思います。で、今日見つけたのはピーナッツの対自核。ご存知でしたか、私は知りませんでした。ピンクレディやキャンディーズが歌っても良い歌謡曲仕立てです。モスラも出て来そうだと思うのは私だけでしょうか。見事な換骨奪胎と言えない事もありません。YouTubeで並んでいるユーライアヒープ自身のライブ演奏よりある意味では完璧な演奏です。キングクリムゾンのエピタフも見て下さい。
ピーナッツの’対自核’ってある人達には相当な驚きというか笑いをもたらす筈ですが、ほとんどの人にはどこが可笑しいのか、意外なのかも分からないのじゃないかと気が付きました。笑う理由を書く事程情けなくて最低な事はないのですが、あえて70年代初頭の雰囲気を説明しておこうかと思いました。60年代前半、日本の歌謡曲の世界で最強だったピーナッツの説明は要らないかと思います。70年代に入ってビートルズも解散して、ロックの世界ではポップなラブソングより哲学的と迄は言いませんが少し凝った名前をグループ名や曲名につける事が流行りました。キングクリムゾンやピンクフロイド、レッドツェッペリンと言った名前には、ビートルズやモンキーズとは違ったもったいを付けた所があります。対自核や原子心母といったアルバム名もそうした流れを示すものです。当時それまでのビートルズとは違うぜという意識もあってニューロックなどと言う事もありました。それまでのビートルズやストーンズに比べて、そうしたニューロックが音楽誌やラジオ以外のマスメディアに載る事はほとんど在りませんでした。極く狭いマーケットで成り立っていたのだと思います。ユーライアヒープもその頃のバンドですが、高校の同級生の中で何人が知っていたでしょうか、2割も行くでしょうか、(勿論ロックファンなら誰でも知っているメジャーなバンドでした。でもロックファンって少なかったと思います)その前のビートルズの人気に比べると随分限られた物だった筈です。60年代前半に広い人気を誇ったピーナッツと70年代初頭限られた知名度のユーライアヒープとが私の中ではどうにも繋がりません。
この頃のちょっと勿体を付けた雰囲気も今から見れば冗談にしか見えませんが、レコードジャケットには成果があったと思います。クリムゾンキングの宮殿、ロジャーディーンのイラスト、zeppelin1枚目の迫力は今見ても特別の物に思えます。
エピタフも話題としては喜んでもらえると思います。けど、やっぱりこっちかな。 当時ロシアで(あっソビエトか)でヒットしたって言うのは知りませんでした。由紀さおり以外にも今だからこそ他所の国の人にも聴いてもらえるコンテンツまだあるかも知れません。
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