好きなレコードも沢山あるし、なによりレコードの音が好きです。FRやIKEDA,ortfonにDecca、カートリッジそれぞれの音色にも愛着があります。
今時のIT機器とはまるで違う、この機械らしいプレイヤーも気に入ってます。映画’アメリカングラフィティ’の中でDJウルフマンジャックがアイスキャンディでベタベタの手で操作していたのも強烈な印象でした。同じ頃、秋葉原で見た実物マイクロトラック740の無骨な佇まいに魅かれました。随分後になって手に入れたのは720でした。回転数表示のランプ、カエルの目玉見たいのが付いていません。最近では映画’パイレーツロック’の中でもDJ達が使っていました。
私は気に入っていますが、良い音かどうかは難しい所です。モーターシャフトのスピンドルを丹念に磨いて、モーターとアイドラーの接触面を綺麗にしておく必要があります。それをやってもゴロを完全に無くすのは難しいと思います。プロユースが前提ですから鬼の様に太いシャフトと分厚いターンテーブルを持っています。余計な音など出しません・・なんて言いたい所ですが、触るとカーンと良く鳴ります。薄いフェルトが貼ってありますがまったく鳴き止めにはなっていません。再生音には明るい響きが乗ります。そのままでは無理があると思います。LUXのPD121用のターンテーブルマットを重ねたら鳴き止めになった様です。
毎日使えば良いのですが、暫く手入れをしないとゴロゴロと大きな音もします。けれど他のプレイヤーでは精気の無かったレコードが、弾む様に聞こえる事があるのも事実です。正確な音では無さそうですけれど・・。
レコードを上手く鳴らすのに、プリアンプのセレクタ以前に出来る事は限られています。プリアンプ・ディバイダ・パワーアンプ・スピーカー・・・セレクタ以後もレコードの為に追い込む必要があります。
けれどレコード、CD、PCどれか一つのの音源に合わせて追い込むと他の二つでは上手く行かない事が増えて来ました。最近は音の調整がPC音源に傾きぎみでレコードが上手くは鳴っていない所もありました。
昔CDを鳴らす様になって、レコードとの音の違いに随分困りました。PC音源の音も今までの二つとはまるで違う音です。CDはレコードの様な雑音を出しませんが、硬くて薄っぺらな音がしました。デジタルの所為だとばかり思っていました。PCからの音も同じデジタルのはずですが、硬かったり薄っぺらには成りません。どこかで歪んだりもしない耳あたりの良い音です。けれどどこかが嘘くさい。
i-tunesのライブラリーにはタダでダウンロードした音源が増えて来ました。CDプレイヤーのアナログ出力がPCより悪い訳でもありません。音の優劣よりソースの多さと使い勝手でPC音源に傾きつつ有ります。CDプレイヤーからデジタル出力をPCからと同じアップコンバータに入れて、更に同じDACを通す様にしました。音が良くなったとは言えませんが、似た音になりました。ひとつの方向で追い込む事が可能になった気がします。
さて一人残されたレコードには未練が残ります.けれど、ここ暫くはPC音源に絞って音を詰めて見ようと思います。虎の子、トーンアームFR-64Sとカートリッジを外して仕舞う事にしました。
ターンテーブルの分厚いリムと太いシャフトが自慢です。それで良い音がする訳でも無い所が残念です。
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