近所で久し振りに、ヴァンデンプラスADO16を見かけました。
かつてキラ星を並べた様に栄華を誇ったイギリス車も、名前と看板だけを残してその実態は雲散霧消してしまいました。
アメリカのビッグ3までが壊滅の危機にあって、小さな車やハイブリッド車を持つ日本車こそが明るい未来を持っている・・・・本当でしょうか。
持続可能な社会。自動車会社が生き残ることをそう呼ぶのであれば、イギリスにはその資格がありません。
小さな島に、片手に余るメーカーのひしめく日本は、世界でも稀な自動車会社持続可能な社会と呼べます。
逆に一台の車が生き延びる事から考えるとどうでしょう。昔は日本でもトヨタ・ホンダはどんなに古い車の部品でも供給してくれました。けれど合理化など言われる様になって古い部品の供給は放棄されてしまいました。日本国内でさえ古い日本車を維持するのは大変です。イギリス車はいまだにほとんど全ての部品が調達可能です。メーカーが無くなっても必ず誰かが部品を作ります。それにお金を払う人と古い車が残っています。
自動車会社と一台の車どちらが生き残れる社会が望ましいのでしょうか。
勿論、生き延びなければならないのは会社や車でなく人間です。
ガソリンは食わないけれど、作るのに大量の資源の必要な新しいプリウスと古い車を大事にするのとではどちらが人間に優しいのでしょうか。
一度誰かにキチンと説明をしてもらわないと’エコ替え’を素直に聞けません。
なんてのは建前であって、綺麗に磨かれたヴァンプラをみて古い車を大事にする事が素敵に思えたというのが本音です。
リアクォーターピラーには塗膜の浮き上がりが見られます。指で押すとぱりんと割れて赤い錆が見えて来るでしょう。素敵に見えるけれど大変なんですよね維持するのは。
以前ウズレーのADO16をフランスに移住した知人から預かって1年間乗っていました。知人は他にメルセデスのワゴンも持っていたので、都内はウズレー、遠出はワゴンと使い分けていましたが、私にはそんなお金も無くウズレーだけでした。外気温が25度以上だとあっという間にオーバーヒートして、最悪ホースが外れて蒸気が吹出すので、いつも2Lのペットボトルを積んで走ってました。苦労はしましたが、楽しい思い出です。
投稿情報: yoshida | 2009-05-11 09:31
排気ガスだの燃費だのと言い出せば、現行車に敵うはずはありません。でも、あの大きさとあの内装、都内で乗るのにあれより素敵な車がどれだけあるでしょうか。
でも壊れるんですよね。
投稿情報: kawa | 2009-05-11 13:08