遅ればせながら、IKEA港北店を見て来ました。
一番すいていると聞いた木曜日でも、駐車場は空いている所が一列に一つかふたつしかありません。
空きを捜すのに苦労はしませんが、見渡す限りはクルマで埋まっていました。
店内も子供づれが多くてそれなりの人出です。混み合ったり、並んだりでストレスを感じる事はありませんが、それも広い所為でしょう。
いきなり、スクイージー79円の山積みに、吸い寄せられてしまう情けない私。安物が好きで高級品に縁のない事が良く分かります。
色々な提案があって、工夫が沢山してあります。お客様が家具選びを楽しめる仕組みが出来ています。
スクイージー以外にも所々にとんでもなく安い物が山積みになっています。
勿論、高級品はありません。ウェグナーの椅子みたいな良い物を捜しても無駄です。昔のイケアは本当にただの安物ばかりだったのですが、安く済むならこれで十分と言える物が沢山あります。
今までの仕事の中で、絶望的に無駄で使いにくい家具のレイアウトを見た事が何度もあります。
お客様の家具選びやレイアウトにどこまで首を突っ込むべきか悩みます。
けれど、ここに来るとそうしたしつらえこそ、それぞれの住み手の最大の楽しみであるべきだと良く分かります。
私達設計者は汎用性に優れた箱を用意だけして、壁仕上げから家具までお客様が楽しみながらしつらえて行く。これがやはり理想なのだと納得しました。
安い物が沢山あって、予定に無い物も沢山買ってしまいました。59円のお椀に249円のお皿、399円のワイングラス、80センチ巾799円のすだれ。すだれと比べて大きさの見当が付くでしょうか、結構立派なワイングラスです。私の場合これで十分、リーデルなんて要らない事が良くわかりました。
あっ、バスマットは299えん。
コストコに連れて行ってもらった時も思いました。狭い中に色々詰め込み、心配りと称して人手を掛ける、高度集積を果たした日本の商売も大した物ですが、何より規模が大きくて新しい提案がフェアでさえあれば、私は放っておいてもらってまるで構いません。日本と違う大きな商売を見る事が出来て良かったと思いました。
何十年も昔の話ですが、日航の機内食はそのメニューだけ見ていると、どこの立派なレストランかと思う程、色々な献立が並びました。スペックで言えば最強でしょう。一方、ルフトハンザの機内食はサービスもありません。搭乗時にビニール袋を渡されておしまいです。ぼそぼそのパンにハムとチーズの盛り合わせ、スペックで言えば最低です。けれど美味しいコーヒーとたっぷりのオレンジジュースがついてとても充実していたのを覚えています。ぼそぼそのパンが美味しい事を初めて知りました。日本人の商売だけが正解とは限りません。他のやり方もあるんだなと思いました。
PS
やっぱり我慢が出来ません。正直に言います。献立ばかり豪華な日航の機内食はちっとも美味しくありませんでした。メンツに拘るあまり実際の満足にはほど遠いものでした。こうして結果としてはうそと取られかねない、真面目さゆえの不誠実と言った事が日本には沢山ある気がします。あれから日航に乗っていません。今は美味しかったら悪しからず。
又、食い物の恨みになってしまいました。イケアの100円ホットドッグはとっても美味しかったです。覚えているのは食い物ばかりですな。