青梅街道を新宿まで行って、大ガードの手前を小滝橋通りに入ります。職安通りとの交差点に建つ春山外科。
最寄りの大久保駅から新大久保まではどこの国の人間に会おうと不思議の無い無国籍地帯、山手線をくぐった職安通りは韓国街。
その先の歌舞伎町で喧嘩があっても、新宿で事故があっても、担ぎ込まれるのはまずこの病院です。
夜、寝ている間も救急車のサイレンが飛び込んで来ます。
何があっても、何人(なにじん)が来ようと、顔色ひとつ変えません。
なんて言うと、どんな豪傑がやっているのかとも思いますが、院長はひげに眼鏡のどちらかと言えば優男です。
古い建物に良く手を入れて使っています。院長室なんてどこにも無くて、午前中は外来、午後は、手術をいくつか、後はナースステイションで打ち合わせ。
1階でレントゲンが出来ると、5階の入院患者まで院長が一人で駆け上がって見せに来ます。
先生が何人(なんにん)もいる病院ですが、お供を引き連れての院長回診なんてセレモニーもありません。
去年入院している時には、狭くてお見舞いに来て頂くのも気が引けました。
そのすぐ後に聖路加まで友人のお見舞いに行った時にはその違いに驚きました。
けれど、偉そうな所が一切無くて、実質的な有り様が、私は結構気に入りました。
一年経って、骨も付いた様です。入れたボルトを抜いて来ました。
ボルトと聞いていましたが、入っていたのは1.8パイ程のピアノ線(ステンレスでしょうけど)の両端にスリーブを嵌めて潰してありました。
薄くて割れた膝のお皿に、ウナギの串刺しの様に横から穴を通すのはかなり難しい工作に思えました。どうやったんだろう?
歌舞伎町に事務所があったとき、風俗店のある雑居ビルで大火事がありました。
道路の向かいにある大久保病院にはひっきりなしに救急車が来て、沢山の人が死んだことをあとで知りました。
マスコミの報道で、春山病院でも沢山の人を受け容れて沢山死んだことを知りました。
いかにも新宿のまちはずれらしい看板はとても目立つし
春山外科は、そういう事故の記憶とむすびついていましたが
あの中で、そうやってあのまちの帳尻を合わせてくれている医師がいることは
想像していませんでした。
これからは、あの看板を見るたびに、kawaさんのワイアとお皿といっしょに
院長さんを思い浮かべることでしょう。
投稿情報: 玉井一匡 | 2008-07-12 07:10
前回の入院時、向かいのベッドにいた若者は、ベロベロに酔って帰って来た後、スクーターで買い物に出かけて、フェンスに自爆したと言ってました。
今回、隣のベッドにいた若者も、中野で飲んで、バイクの置いてある笹塚までタクシーに乗って来て、ほとんど意識の無いままバイクに乗って、赤信号の甲州街道に飛び出して、3メーターも行かない内にタクシーにはね飛ばされたと言ってました。
看護士に何度注意されてもベッドから携帯をかけていました。全部聞こえてしまうのですが、はらませた女の子に堕胎13万は高い、もっと安い所を捜せと言ってました。
急停車した先行車に追突した馬鹿が言うのも何ですが、飽きれる程の馬鹿でした。
二人とも、ベロベロに酔ったまま、東京医大に担ぎ込まれたのですが、その後春山外科に転送されたと言ってました。
ある種のヒエラルキーを伴った仕組みが見えた様にも感じました。
退院時に手持ちの8万では請求11万が払えない。
誓約書を書くから次回の支払いにならないかとか、手持ちの8万だけでも置いて行けと言われて必ず持って来るから3万にしてくれとか、散々やった後、携帯で友人に誰が残りを払うものかと悪態をついていました。
あそこで病院をやって行くのはなまじの覚悟では足りません。
投稿情報: kawa | 2008-07-12 08:58
こんばんは。入院されていたんですね。
それにしてもなかなか楽しそうな病院で何より?でした。
#おそらくおヒマでしたでしょうし。
後のリハビリが大切です、老婆心ながら。
どうぞお大事に。
投稿情報: UMAGURUMA@左右大腿骨骨折経験者 | 2008-07-15 20:58
有り難うございます。
カーテン一枚向こうでおきてる事態にわくわくしました。
明日、病院に行って糸を抜けばおしまいです。
投稿情報: kawa | 2008-07-16 01:14