アン ハサウェイ。
この所何回か、テレビや雑誌で、来日したこの人を見た。目と口が大きくて、あきれる程派手な顔だ。
どこかで見た覚えがある。気になっていた。
今日、思い出した。先日見たブロークバックマウンテン。テキサスのトラクター屋の娘じゃないか?
派手なカウボーイスタイルと赤いテンガロンハットがこの上なく似合っていた。
その強烈なキャラクターが地味な映画の中で凄く効果的だった。
電話で彼女が夫の死について、押さえた話し方で無理な言い訳をする所は、イージーライダーのいきなりショットガンで吹き飛ばされるあのシーンを思い出させる程、強烈だった。
見た直後にはウンザリしてしまって、あまり考える事もしなかった。
私が飲み込むのに感じた抵抗以上のものがアメリカではあったのだろう。
なんの娯楽にもならない、見てもらう事にも抵抗のある、あんな映画を良くアメリカで作ったものだ。
自分になじまない嗜好と、それを許さないアメリカの暴力と、両方がウンザリの原因だろう。
保守的なだけでなく具体的な暴力に訴えるアメリカと、こんな映画を作るアメリカ。
近頃見た映画の中では特別良く出来た映画だった。
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