こちらは本物。名画を大きくしてゆっくりと鑑賞して欲しい。私のいたずら書き(フェルメールの模写)を載せたお陰で玉井さんから映画を教えてもらった。真珠の耳飾りの少女を題材にした映画がギンレイホールで10/22まで上映中だ。
話自体は’主人とメード’や’嫉妬’といったありふれたものだ。あの静かな絵にこんな下世話な話を持ち込まなくても良いのにとは思ったけれど、映画の出来は話の筋ほど安直ではない。構図と光の構成が素晴らしい。全編と言うわけではないけれど何分かに一度、画面の美しさに息を呑む。フェルメールのファンなら見覚えのあるものが一杯出てくる(テーブルクロスから壁掛け、コスチュームまで)。もっと凄いのは、なんというか、性的な衝動というか、エロスってやつかも知れない。少女と恋人とのセックスシーンもほんの少しあるけれど、凄いのは、そこじゃない。フィジカルな性行動一切無しで少女の顔や耳のアップで息が止まりそうになった。一緒に見たもう一本と好対照だ。もう一本の’SwimmingPool'も良く出来た映画だった。金髪の若い女性が本当に惜しげもなく裸になってくれる。(生まれてこのかた一番正確に’惜しげもなく’という言葉を使った気がする)それはそれで大変に結構だけれども、息を呑むようなことは起きない。
最後の大クローズアップも凄い、私も随分書き込んだつもりだったが世界が違う。(当たり前か)言い訳をさせてもらえば雑誌の小さなグラビアページからでなくこのくらい大きな元絵を使いたかった。カラーバランスも随分違う。
パンフレットの粗筋の中で彼女がアトリエのガラスを掃除したことでフェルメールは創作への意欲をかき立てられるとの説明があるけれど、これは違う。ガラスが奇麗になると描いている絵の光が変わってしまうことに気が付く主人公と妻との違いが問題なのだ。
真珠・・・の少女役はスカーレット ヨハンソン、ロストイントランスレーションも是非みなくちゃ。
私もその映画「真珠の耳飾りの少女」を見に銀鈴快感に赴きたいと考えております。
これはひとえに「息が止まりそうになった」という河さんお記述に反応した結果であります。「惜しげもなく」ってのも併映なんでございましょうか。これも試してみたく思っております。
投稿情報: AKi | 2004-10-15 10:01
ご存知かも知れませんが、フェルメールについてこんなサイトがありました。
http://www.mystudios.com/vermeer/1/vermeer-st-praxedis.html
投稿情報: AKi | 2004-10-15 11:28
ご紹介頂いたHP、早速拝見しました。この上なく簡潔で内容の濃いサイトでした。くだらない話ばかり書き連ねるのが恥ずかしくなりました。内容に自信があれば全てのサイトにかくあって欲しいものです。
玉井さんとも話したのですが、映画って期待していくと大抵裏切られます。多分秋山さんのご期待には添えないでしょう。是非見て欲しいんですけどね。
投稿情報: kawa | 2004-10-15 12:01
確か昔、国立西洋美術館で「真珠の耳飾りの少女」を見たような記憶があったのでGoogleで調べたらフェルメールのファン・サイトに1984年に開催との情報があった。確か、その時、安野光雅が忙しなく会場をうろつき、所々で立ち止まりフェルメールを食い入るように見ていた記憶がある。
今度は映画「真珠の耳飾りの少女」を金"冷快感でじっくり見たいです。
投稿情報: iGa | 2004-10-16 12:52
投稿有り難うございます。
もう一本の惜しげもない裸も楽しみですが、シャーロットランプリングもいい出来だと思います。何を期待するか人によって違うんでしょうけど。
投稿情報: kawa | 2004-10-18 13:53