ネットで偶々見つけた写真が、幾つかの点で大変に興味深いのですが、浅学の自分にはどうした由来の物かの見当が付きません。ご存知の方がいらっしゃいましたら教えて下さい。
ヨーロッパでは、60年代の早い時期にフォーミュラカーはミッドシップ化していた気がします(クーパークライマックスが勝ったのは1959年.1960年)。50年代のフロントエンジンリヤドライブのレーサーにしてはタイヤのパターンがモダンで60年代に入ってからに見えます。(自信ないけど)
ショックユニットが随分斜めですが、マクファーソンストラットという事になるのでしょう。後輪ですからステアリング軸の為に立てる必要が無いのでしょう。現代の量産乗用車のほとんどは前輪にこの仕組みを使っていますが、軸の上に大きくショックユニットが飛び出す事を嫌ってレーサーでは採用される事が少ない気がします。
古めかしいフロントエンジンにモダンなタイヤやサスペンションと言った組み合わせは50年代最後のヨーロッパか、60年代初期のアメリカか。インディレーサーなどは随分後までフロントエンジンが主流でした。アメリカなら起こり得た気がします。でも仕事がアメリカっぽくないんだよなぁ。
色々な要素の時代的なズレも面白いのですが、最大の興味はディスクブレーキの位置と向きです。(ディスクブレーキ自体は1953年のCタイプジャガーで使われています)空気抵抗やバネ下の軽減を狙ってインボードブレーキを採用する事は前から有りました。ただ、左右のロワアーム間の狭い空間にドラムでもディスクでもブレーキを入れるのは難しいものです。この手があったかと膝を打ちました。車軸方向にブレーキを入れる事の困難が、ドライブシャフトの先にブレーキをつける事で一機に解決しています。これは面白い、考えた事も有りませんでした。これならホイールの内径に合わせてブレーキの径を小さくする必要も無いし。何枚か重ねる手も有りそうです。ブレーキの強化と言うよりは前輪に比べて負荷の小さい後輪なので左右に一つづつで合計二つのブレーキを、左右で一つのブレーキで済まそうと言う軽量化にメリットがあるのかも知れません。(デフへの負荷が大きくなったりし無いのかな?)