30対33で惜敗。善戦で満足していていいのか、と言う話は残ると思います。
けれど、アルゼンチン戦で上手く行かなかったディフェンスラインが整備されたのは事実だと思います。誰か一人が飛び込んで、ラインにギャップが出来るのを防ぐため、待つようにして内側から外側に追い出すやり方は地力に自信のあるチームに向いたディフェンスです。自らの体が小さくて、大きな相手がスピードに乗る前に止めたいチームは、出足で間合いを詰めるより手がありません。外の下がったオフェンスラインに対してディフェンスラインの第2センター(FWも混じったラインでは3人目と言うべきか?)が上がり気味で、内側に追い込む様に囲う形を作ってたのも意図的な物でしょう、効果的でした。(アルゼンチン戦を見直すと成功はしていませんが、ウェールズ戦に繋がる新しいディフェンスの意図は散見されます。)ウェールズ戦で機能した新しいディフェンスがいつも上手く行くとは限りません。こうした早くて浅いディフェンスだと判れば、オフェンス側にも幾つか選択肢があります。相手はビデオを見て対策を講じて来るでしょう。ダブルラインを引いて第2センターの背後にパスを通したり、2センを飛ばすパスも有効です。次のフィジーは足元に行っても長い手足と不思議な上半身でオフロードパスを繋いで来ます。ジャパンにも次の対策が必要です。
何十年も感心するような日本人フルバックとスタンドを見てこなかった気がします。けれどフルバックの松島がとても良かったと思います。スタンド田村のキックも良かったし、もう五郎丸は要らないかな。(年齢もあるし、次のワールドカップを彼に頼るのは拙いと思います)松島と田村、それに立川も良い。福岡、山田の両ウィングも決定力と守備の両方を兼ね備えている様に見えます。昔の大畑よりずっと良いと思います。きっかけさえ掴めば何かをやってくれそうです。バックス陣には期待が持てます。(テレビでは解説者大畑を褒めざるを得ないのだと思います。ボールを持った時の走りは良いのですが、持っていない時のディフェンスは、間合いを詰める感覚が悪くて見て居られませんでした。)
地力ではウェールズが上まわっていたと思います。それでも勝つチャンスはあったのに、勝ち切れなかった。・・・・・・文句は有りますが、楽しみな所もありました。
PS 11月からはサンヨーで活躍した、トニーブラウンがアタッキングコーチに就任するそうです。大好きでした。天理でスタンドだった立川と合わせて、これはと見込んだ人が揃って楽しみです。
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